太陽の塔

太陽の塔

男汁をしたたらせる京大生たちの滑稽かつ涙を誘う青春群像。
他人事ではない。友人たちとすごした深く濃厚な(そしておそろしく無意味な)時間を思いだす。


そう、大学時代、ボクは松山の吉野家で週3回、深夜のバイトをしていた。夜中の1時ぐらいになると悪友たちがやってきて、隅っこの席にたむろする彼らと朝までの長い時間をただ消費したものだ。
夜という時間帯が持つ魔法にかかったボクたちは、今にして思えば赤面するような青い議論を戦わせたりした。お決まりのアニメや漫画、SF小説、バイクの話や女の子のことなど。よくまあ、あんなに話すことがあったものだと思う。


――というわけで、あああ、もう本当に身もだえするぐらい恥ずかしい。でも、そういう気分もまたアリだろうと思う人には、必読の一冊です。マジで!