プラネテス、未来のふたつの顔
いやぁ、本当におもしろい。今週のはちょっとジワッときた。
ハチマキが空間失調症になる話。
ある程度年齢がいっていれば、「挫折したことを認める自分自身への言い訳をみつけてホッとした」ことのない人はいない。
そんな時、さらに進むべき力をえるためには、なにが必要なのか。
最後の手段として、ハチマキが見るもの。あの扉のむこうにあるものについて、視聴しながらふたつの可能性を考えていた。
ひとつは、未来。これは、今回描かれていたもの。あたらしい時代を築くであろうタンデムミラー型核融合エンジン。
そして、もうひとつあるなぁ、と思ったのが、過去。たとえば、靜かの海に永久保存されているであろうアポロ11号の月着陸船とアームストロングの足跡。
過去に出会って今の自分を思い、未来を思い描く。
あるいは、未来に出会って今の自分を思い、さらなる未来を思い描く。
どちらもありだろなと思うし、実際、両方のケースを経験してきた。
お話のことを考えれば、いまの自分だったら、たぶん、過去のネタのほうを使うだろう。でも、ハチマキが出会ったものは未来であったし、それはとても気持ちのいいシーンとなった。
たぶん、ボクが想像して観ていたよりもずっとハチマキやタナベは若く、健康なのだ。
リアルタイムでこの作品を観ることのできる、ハチマキたちとおなじ心と未来への可能性を持つ若い人(とこういう言い方が年寄りくさくて本当にイヤなんだけど……)が、いや、もう、うらやましいかぎりだ。