鉄人28号

長谷川裕一先生から、贈呈した小説版「鉄人28号」の感想をいただいた。
「あの操縦器のところはきたねぇ。いやぁ、その手があったか! と思ったよ」とのこと。
いや、もう、大変にうれしいお言葉であった。


鉄人28号の小説化はなかなか苦労した。
なんといっても、アニメの今川鉄人、漫画の長谷川鉄人に続く第三の鉄人を作らないといけない。これは、相当にハードルが高いことだった。
いろいろ苦労しつつ、なんとか自分では満足できる形にしたつもりだが、長谷川先生のお言葉で、ホッと一息だ。


じつは、長谷川先生には、執筆前に小説のプロットお渡しして確認をしてもらった。先生の漫画版とネタのかぶりを防ぐためだ。
先生とは同世代で、おなじものを観て感動して育っている。それに感性も似ているところが多い。これは、前にグランディア2のお仕事を一緒にした時に痛感したことだ。
今回、素材がおなじだと、料理までおなじになってしまう可能性があり、そのネタの打ち合わせを事前にしておいたのだ。


ただ、完成した小説と連載中の漫画を比べると、大きなネタは事前調整の結果かぶっていないものの、小ネタは、いくつかかぶっている。
じつは、いま進行中のとある企画についてのお話が今回連絡を取り合ったメインだったのだが、なんとこちらのほうも先生が進めている企画とクロスしている部分が多々あるようだ。
さすがにこうなると、お互い笑うしかない。
「なんか似たような所でウロウロしているねぇ」
苦笑しつつ語る長谷川先生。こちらも頭をポリポリ。


でも、まあ、長谷川先生もねらっているラインなら、これはおもしろくなると保証されたようなもの。企画、動くといいなぁ……。